JA行 第1

最終更新日:2009/10/05

 

従来表記

ジャ

ジュ

ジェ

ジョ

ローマ字表記

/ja/

/ji/

/ju/

/je/

/jo/

カタカナ表記

ジァ

ジィ

 

ZA行から追い出された「ジ」は,このJA行で用いられている.

本項の目的は,拗音の/ja/行を補完することである.従来表記は,/ja ji ju je jo/を「ジャ ジ ジュ ジェ ジョ」に対応させるものである.しかし,従来表記は,2つの点で一貫的でない.まず,イ段だけ,小書きがない.また,ジェだけア行の小書きが付随するのに,その他の「ジャ ジュ ジョ」は,ヤ行の小書きが付随している.むろん,ヤ行を「ヤイユエヨ」と思えば,矛盾はないのだが,本サイトでは,YA行を補完して/yi ye/に対応するカタカナを資料から再現している.したがって,自業自得的な矛盾が生じている.

1案の上段は,従来表記の小書き部分をア行で統一したものである.「ジ」と「ア」を高速で同時に発音すると,/ja/と発音することができるため(多段も同様),ヤ行である必要はない.現に「ツァ ツィ ツ ツェ ツォ」のように,小書きがア行で統一されている行もある.上段では,「ジ ジェ」は従来表記であるが,/ja ju jo/の小書き部分をア行に統一した.

上段では,/ji/に相当する表記だけ,小書き部分がないという不統一感が出てしまっている.したがって,その不統一感を是正するために,下段では/ji/の表記もイの小書きを付随させて「ジィ」と表記している.「ジィ」と書いて,ジーと発音するのではなくジと発音する.しかし,下段では「ジ」という文字が,/j/という子音(/j/を母音的に扱う言語もあるが)を表す文字となってしまい単独で発音することができなくなってしまう.日本語は,1文字で「子音+母音」の組み合わせで発音する開音節言語であるため,このような文字の使い方は例外的となる.したがって,下段は非常に好ましくなく,受け入れることはできない.

JA行 第2

最終更新日:2009/10/05

 

従来表記

ジャ

ジュ

ジェ

ジョ

ローマ字表記

/ja/

/ji/

/ju/

/je/

/jo/

カタカナ表記

 

2案の上下段は,第1案の上下段における小書き部分をヤ(YA)行で統一したものである.やはり,上段は支持できても下段は支持できないという構造になっている.